映画についてのよけいな事

映画好き。でも何故か映画の感想より俳優や監督への感想ばかり

ジェームズ・ガン監督と福田雄一監督

 

 

*この記事は『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』シリーズと『パイレーツ オブ  カリビアン 最後の海賊』及び『スーパー!』のネタばれを含んでます。 

 

 

 だーい好きな人、マイケル・ルーカー(GotGのヨンドウ)と一緒のジェームズ・ガン監督(51歳) (右)

 

 

大した努力もしないで、自分は負け組だからと、グジュグジュしてる私はGotGvol.1(ガーディアンズ オブ ギャラクシー1作目)のロケットの

「普通に暮らす事もできない、なりたくてこんな身体になったんじゃない‼」

っていう気持ちに共感せずにいられないし、ダメダメで情けない自分も悲しいので、ロケットがドラッグスにむかって、

「皆、大切な人をなくしてる。甘ったれるな❗」

って、自分だけ不幸だと思うなってカツを入れるところで完璧にこの作品にわしづかみされちゃった。このアライグマやら、強敵ロナンを倒す作戦が、踊って相手をポカンとさせてそのすきに攻撃するっていう情けなさすぎ、ヒーローオーラゼロのスターロードとか……劣等感抱えて生きてる人にとって、こんな温かいヒーロー映画ないでしょ、と思う。

念のため、ロケット知らない人の為に、貼っときます。銃持ってるアライグマです。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(字幕版)

この温かさと面白さが丁度いい配合の作品を作れるのは、ジェームズ・ガン監督が「スーパー!」(2011年  日本劇場公開 )を作れる人だからだと思う。

 

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 一見、アンチヒーロー物のアクションコメディですが全然違います。情けなくてリアルで綺麗事でなくて、切なくて……どのヒーロー映画も触れないでいる核心ー正義とそれに伴う大きな代償(『アベンジャーズ』や『シビルウォー』では話の筋として利用してるだけ)を、本当に人間がヒーローになるってどういう事か、戦いで味方も命を落とし、敵もみんな殺し、大量殺人者になっちゃって、ハッピーエンドになるわけないよねっていう不都合な事実をま正面から描いてます。この真面目過ぎる所、媚びをうれない所がGotGシリーズをただ面白いだけの作品にしないこの監督の才能だと思う。

 GotGvol.2ではヨンドゥが自ら育てた息子(スターロード)のために死にます。ここは大勢の人が泣いた一番の見所だと思いますが、私みたいな子育てした世代は「わかる!ヨンドゥの気持ちすっごいわかるー!!」っていう共感も一番感じる所です。『パイレーツ オブ カリビアン 最後の海賊』では同様にバルボッサが娘の為に死にます。でも全然共感できませんでした。だって、苦労して育てたわけじゃない、赤ちゃんの時以来何十年も会ってない、ずーっとその存在を気にかけてたわけでもない娘(その前の4作品の中でバルボッサのそういう描写がないので見てる側としてはそうとるしかない) その娘の為に命を捧げられるか…私は無理です、共感もなしな置いてきぼり状態でした。ジェームズ・ガン監督がGotGシリーズを撮る時、一番大事にしたのは、登場人物の気持ちを丁寧に描く事だったそうです。その言葉通り、GotGvol.1の時からヨンドゥのけなげな親心を何度も見せられてきた積み重ねがあるからGotGvol.2でヨンドゥのした行為に、観客は自然と涙腺が開いちゃうんだと思います。

そんな真面目と誠実でできているジェームズ・ガン監督とセンスがにている日本の監督がいます。福田雄一監督(49歳)です。

 

 

 左の写真では、合成ですが、これも又強い絆で結ばれてるムロツヨシさんと写ってます。

 

 GotGシリーズの話の中身の真面目な部分をなくしたら、TV東京のドラマ『ヨシヒコシリーズ』になっちゃうと思うのは私だけでしょうか?又、彼も日本で徹底的に反正統的なヒーロー映画を作ってます。

HK/変態仮面』(2013年 公開)、『HK/変態仮面 アブノーマルクライシス』(2016年公開)、『女子ーズ』(2014年公開)、『銀魂』(2017年公開)。中でも特筆すべきなのが、『HK/変態仮面』です。


「HK 変態仮面」製作・公開決定 予告編 主演・鈴木亮平

 これはいろんな意味で一見の価値ある尊い 作品です。

  • 今や押しも押されぬ実力派俳優の鈴木亮平さん(34歳)がまだ無名だった時代に得意のカメレオンぶりを発揮して凄まじい役作りを世間に知らしめた。
  • その凄まじい役作りとは、変態仮面を演じる為にキン肉マンに肉体改造し、ミスユニバースも真っ青の、芸術品のような美マッチョ肢体を惜しみなく見せてくれる。
  • 女性のはきふるしたパンツをかぶり、変態状態にならないと強くなれないヒーローが主人公の、究極のブラックジョークなヒーロー映画。
  • 人気女優として活躍してた清水富美加さん(22歳)が無名時代にヒロインをやった。
  • ヒーロー映画というよりも笑いをとる事にエネルギーを注ぎきっているコメディ映画。

 

 私はこの監督の笑いのセンス大好きで、この『変態仮面』も『女子ーズ』も『銀魂』もすごく面白かったですが……『銀魂』なんて30億円超えの大ヒットですし(GotGvol.2の日本の興業成績の3倍ですよ) これ、大人が真剣にふざけてます。Japanese All Starsとスタッフの方達のその本気度が生む凄みには原作を知らないおばさんもグイグイ引き込まれました。でも、大好きな作品にはならないんです。GotGと何が違うんだろうな……登場人物に共感できる、できないの差かなぁ。

登場人物の感情を丁寧に表現する、例えコメディでも。一見、「面白さが一番さ!」みたいな性格の人に見えるけど、中身は温かく誠実で真面目な人、ジェームズ・ガン監督。GotGvol.1が作られる前、主演のクリス・プラット(38歳)はハリウッドのその他大勢の俳優で、ジェームス・ガン監督はマニア受けの映画を細々と撮ってるようないわば負け組でした。でも、GotGvol.1が完成し、その内容が高評価され、クリス・プラットも次の大作映画の主演に抜擢されて二人の成功が確実視された時、二人は誓いました。この先自分達を取りまく環境が大きく変わっても、変わらずにいよう、地に足をつけて誠実でいようと。でも、GotGvol.1が全世界(除日本)で大ヒットし、二人がハリウッドのピラミットの頂点に押し上げられるとクリスは変わってしまいました。妻や家庭より名声や仕事を優先する夫に。(でも昭和の日本の夫はみなそうでしたけどね)

ジェームズ・ガン監督は変わらないで欲しい。どんなビックバジェットを任されるようになっても、主人公や主人公の周りの人達がみんな格好よくて性格も良くて意地悪な人やドジな人が一人もでてこないような作品は作らないで欲しい。客を呼べる口当たりのいい映画を作るために、本当に描きたい物を隠すようなヒットメーカーにはならないで欲しい。そして『銀魂』のヒットでヒットメーカーの仲間入りしちゃった福田雄一監督も同様に変わらないで欲しい。今まで通り、観客を感動させようなんて全く思ってない、批評家に媚び売る気なんてない、そのポリシーを貫いて欲しい。

 

 

 

今回も独断で押し通してますが、読んで下さる方がいたら嬉しいです。

ありがとうございます。